SUPとは?
SUPとは?
スタンドアップ・パドル(Stand Up Paddle)の略称で、SUPと書いて、日本ではサップということが多いです。発音としては、サップ(最初にあがる)とサップ(→平面)と両方あるようです。僕はつい平面で言ってしまうのですが、最初に上がるほうがカッコいいかもしれませんね。
サーフボードのようなものにのって、ボードの上に立って、パドルで漕ぐ、と言うものです。
もともと、ハワイのサーファーがカヌーのパドルを持って乗りながら漕ぐ、というのが最初とも言われています。
FIRST GLIDEとう映画からの引用です。この映画、SUPに興味のある方であれば、一度見ておくとよいかと思います。僕は、これを見て、SUPも漕ぐものというよりも、乗るものなんだな、という認識に変わりました。
ボードの大きさは?
3m前後で、9フィートから14フィートくらいです。僕の持っているボードは、12.6フィートで3.8メートル。最近の日本でのツーリングやレースで使っている人は、このサイズが一番多いのではないでしょうか。
入門用としての扱いやすいものとしては、9フィート前後が多いですね。SUPサーフィンの人も、短めのようです。
陸上で見ると、スゴく大きいのですが、実際に水上で乗ってみると、最初のうちは、小さく、狭く、不安定で、心細いです。でもだんだん、広く感じてくるので不思議ですよね。
サーフィンとは違うの?
サーフボードは、乗ったことは無いのですが、波にのる前提なので浮力、硬さ、形状、サイズ、フィンなど違うようです。
SUPは、立って漕ぐことが前提のため、浮力は大きく、厚みも厚く、大きさも大きめ、と形は似ていますが、利用用途の違いから細部の仕様は違うものになっています。
もうひとつの違いは、サーフボードは基本ハードボードですが、SUPはインフレータブルボードといって、空気を入れて膨らますタイプのボードの人気が出てきています。折りたためば持ち運びや収納がしやすいので、自由度がだんぜん違うんですよね。性能も上がってきていて、ハードボードとの違いもなくなってきています。このインフレータブルボードが選べる、ということはSUPの可能性を広げる大きな特長になってますね。
SUPは、どこで漕げるの?
僕が始めたのは、横浜市内の河川(運河)でした。海から始める人がほとんどなので、都市河川スタートの人は、珍しいタイプのようです。
都市河川でのSUPは、シティーサップとも呼ばれていて、一番の良さは、日々の生活の中で、気軽にSUPができることです。休みの日に、予定を入れて、遠くの海まで行く、ということがないので、たとえば早朝1時間だけSUPを漕ぐ、なんて事もできて、ジムやランニングと近い感覚でSUPを続けられることは大きなメリットです。
都市河川SUPは、横浜、大阪、福岡をリーダーとしつつ、全国に広がりつつあるようなので、あなたの近くでも、やれる場所があるかもしれませんね。
海でのSUP
都市河川SUPで半年ほど基本のパドリングを練習してから、初めて海SUPに行きました。
シティーSUPも良いのですが、やはり落水はあまりしたくない、という環境なので、ターン練習とかはなかなかできなかったんです。落水前提での海錬をしたかったので、ある程度の基本漕ぎができるようになってから、はじめての海SUPスタートしました。
海は、波もあり、水もキレイで、特に暑い夏はおすすめですね。一方で、風の変化、波の変化、岩場、潮の流れなど、都市河川にはないコンディションの変化もあるので、リスクや環境変化への対応力判断力をあげていくことが、より求められる場になっています。
でも、そんなリスク対応力があがれば上がるほど、楽しみ方は無限に広がっていきそうで、海でのSUPの楽しみも大きな期待があります。
はじめはどっちがいいの?
たぶん今のご自身の環境で、行きやすい方でいいのではないか、と思っています。海で漕ぐにはコンディションが難しい日もあるかもしれませんが、ウェット着てライジャケつけてインストラクターも一緒であれば、慣れてしまえばいいですよね。あとから都市河川いったら楽ちんです。
一方で、河川で始めるなら、平水面で波もなく、風の影響も受けづらいので、初心者には漕ぎやすい環境です。すぐにでもツーリングの楽しみを実感するにはいいですね。きちんとした漕ぎ方を身につけるのにも、落ち着いて取り組めるのでそのあたりもメリットですね。
いずれにしても、始めること、続けることが大事になってくるので、今の自分の環境で漕ぎやすいところを見つけるのが一番良い、と思います。
道具は?
購入するのであれば、SUPボードメーカ、SUPブランドのインフレータブルタイプのツーリングボードがお薦めです。amazon、コストコなどの入門用として売っている廉価版を買ってしまうと、きちんと漕ごうと思うと、やはり違いが出てきます。
ビーチや湖で家族をのせて漕いで回る、くらいであればよいかとは思いますが、3km以上のツーリングやのちのちレースも参加してみたい、ということであれば、SUPブランドのツーリングボードも候補にいれた上でのご検討を強くおすすめします。
もう一つ、いきなりマイボードを買って始める、という手もありますが、最初はレンタルで入門ボードに慣れておいて、中級用を購入、というのもオススメです。僕はそのパターンで、よい買い物ができたと思っています。
ちなみに僕の購入したボードは、こちらのred paddleのSport 12’6″ x 30″です。河川に海に、ツーリングやレース入門にバランスよく活躍してくれています。
SUPの魅力とは?
「SUPって、そんなに面白いの?」「SUPの魅力ってなに?」と聞かれたら、こんな感じで、答えるかと思います。
水の上に出れること
まず「水の上に出れること」というのが一番の魅力のような気がしています。自然を求めるのか、非日常を求めるのか、理由はよくはわかりませんが、一日たっぷりと漕いだあとでも次の日には「水の上に出たい」という気持ちがどこからともなく湧いてくるんですよね。
SUPには中毒性がある、ということも聞きますが、自分にとっては「水の上に出れるんだったら、なんでもやるよ~」的な、ちょっとあぶない要素がたしかにあるようです。
だから、水の上に出れるのであれば、ボードを運んだり、膨らましたりと人から見たら結構面倒に見える行為も、本人はあまり苦にならないんでしょうね。
でも、この要素は、すべての人には当てはまるのか、ちょっと不明です。あなたはどうでしょうか。
どんどん漕げるようになる!
次に上げるSUPの魅力としては「どんどん漕げるようになる!」ということですね。
人によっては最初から結構簡単に漕ぎ始められる人もいます。僕の場合は、初回で落水したのを始めとして、最初の3回くらいは、立っていること自体が緊張感満載で、身体もガチガチで余裕なし、というダメダメな状態だったんです。それでも続けていると、漕げば漕ぐほど、できるようになることが増えてくるのです。いろいろ試して改善することで、できなかったことが、ある日できた!になる。これが楽しくて、次はこれ、次はこれ、と止まらなくなるんですよね。
最初は、安定せずに、まっすぐ進まずに、スピードも出ず、身体を使って漕ぐこともできない、という状態だったのが、身体全体で、水を捉えながらパドリングし、漕いだ分だけ進んでいく、という状態になってくると、さらにできることも増えて、ますます楽しくなってきます。このような、スポーツとしての漕ぐこと自体の楽しさ、自分の成長が感じられる楽しさ、が2つ目です。
身体の改善
3つ目としては、もともとのきっかけでもあった「身体の改善」を挙げておきます。
初めて漕いだときに感じたことは、思った以上に身体全体を使うんだな、という感想でした。ちょうどジムでの運動にもあきていて、身体を動かせるなにかを探していたところでした。そんな僕には、身体の改善につながりそう!ということも大きな魅力でした。
SUPのすごいところは、身体を動かすこと自体が目的ではなく、SUP自体を楽しんでいくことで、自然と身体も鍛えられる、という点です。不安定な水の上にいることで、全身の筋肉を使ってバランスを取ろうとします。上達しようと身体の使い方を改善します。結果として、体幹、筋力、姿勢、持久力などがいつのまにか鍛えられていきます。さらには、水の上にいることで、自然のエネルギーを得られたり、リフレッシュすることで、漕いでいるだけでいつの間にか、元気になっていきます。このことは、続けていく上での、大きな魅力の一つです。実際には、SUPを漕いだり、ギアを購入するための自分への言い訳?だったりもするのですが、まあ大きな魅力であることに変わりはありませんよね。
他にも「自然を身近に感じられる」「こんな場所も漕げるのか、という発見」「旅+SUPの楽しさ」「仕事とは違う、人との関係」などなど、たくさんの魅力の要素が詰まっています。
もしかしたら、いろいろな魅力の要素がうまく複合的に組み合わされている、という点がSUPの大きな魅力になっているのかもしれませんね。
僕の場合、SUPを継続的に続けたくなってしまうのは、こんな理由からです。人それぞれの楽しみを見つけられる遊びだと思います。あなたはどんな魅力を感じていますか?ぜひ、お聞きしたいです。
どんな遊び方、楽しみ方、使い方があるの?
具体的な楽しみ方としては、よく言われているのがこちらです。
ツーリング、レース、サーフィン、フィッシング、リバー、ヨガ、ポロ、など。
他にも、海での水遊びとして、フリスビー、タンデム、ドッグタンデム、連結、フリースタイル風、など、まだまだ自由に広がっていけます。
こちらでも紹介しています。→SUPの遊び方
はじめての人にもできるの?
SUPの大きな特長の一つは、初めての人でもスグに始められることです。
体験レッスンで、水の上に立って、自力で漕いで進める、この経験が1時間くらいでできてしまいます。水の上に出る手段って、ボートやカヤックや船や水上バイクなど、それなりに準備や手間がかかるものが多いのです。横浜の水辺を歩いていると、なんかこの水辺を眺めているだけでなく、手軽に水の上に出てみたいな、と思っていた所に、手軽に身軽に実現できる方法があって、近くで体験会があったので、「これは!いくしかない。」と思って始めたのが最初の体験です。
45分間でしたが、立ち上がり、漕いで進むこともできました。更には、落水も経験し、川の緑色や水がしょっぱいことも、含めて、非日常の経験がこんな身近でできることは、衝撃でした。終わってしばらくすると、もう一度やりたい!という、早くもハマった状態です。
ほぼ運動をしていなかった人でも、この程度には最初から楽しむことができる、という手軽さも人気の理由の一つかもしれません。
どんな人が多いの?
年代で見ると幅広いですね。シティーSUPとして定期的に参加している人は、30代から40代、50代が多いかな。初心者講習への参加者になると、もっと様々な人達が来ているようです。親と一緒の参加も含めれば10才くらいから、20代や上は60代の人も、3kmくらいのみなとみらいまでの初心者講習ツアーを漕ぎきっていますね。
男女比率も半々くらいでしょうか。
海外からの参加者もポツポツとあるようです。
体験として楽しむ人、定期的に漕ぎたい人、もっとうまくなりたい人、それぞれ楽しみ方は様々ですね。自分の生活に自由に取り入れられるのがSUPの魅力でもありそうです。
どうやって始めるの?
やってみたくなりましたか?
まずは、近くで開催されている初心者講習や体験レッスンに参加するのがよいと思います。
ボードレンタル、ライジャケ付きで、インストラクター基本指導を受けてから、3km程度のツアーを漕ぎに出る、というコースが多いです。
費用は、5,000円前後で、場所や内容によってくるようです。
漕ぎ方をキッチリ教えるところ、最低限のキッカケを教えて、まずは漕ぎ始めるところ、など講習のカラーもいろいろとあるようです。
基準としては、合いそうだな、という感覚でまずはよいと思いますが、最初は、サップの楽しさを感じてもらいたい、と考えているところがいいですね。技術は一回では身につくものでもないので、後から自分で身につけていくつもりで、まずはSUPの楽しさを体感し、自分に合うかな、ということを判断できるといいですね。
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