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  • インフレータブルSUPボードの準備と膨らまし方

    2018.3.20カテゴリー: 装備とギア更新情報

    収納場所の確保がしやすく、公共交通機関での持ち運びも可能な、インフレータブルSUP。人気が出てきているようです。

    レンタルボードの場合は、すでに膨らましてある状態で、貸してもらいますので、マイボードを手に入れるまでは、自分で膨らまして準備する、という経験がなかなかできません。

    実際にマイボードを手に入れた最初の頃は、いろいろと失敗もありました。一度できてしまえば当たり前のため、なかなか教えてもらう機会もありません。

    そこで、初めてインフレータブルSUPを取り扱う方のために、インフレターブルタイプのSUPボードの膨らまし方&準備の仕方を、まとめておきます。あまり紹介されてないポイントも含めながら、順番に見ていきます。




    ビフォー&アフター

    最初に、たたんである状態は、こんな感じです。

    完成形は、こんな感じです。

    今回は、redpaddleのSPORT12.6でご紹介します。

    バッグから取り出します

     まずは、バッグをあけます。

    ボードに加えて、バテン、フィンなど装備するものを一式取り出します。

    ボードを広げます

    ボードの長さは広げると3m以上になるので、あまりジャマにならないスペースを確保して広げていきます。

    転がしながら、巻いてある部分を広げます。

    ポンプをつなぎます

    ポンプは、中に巻いておく事が多いので、ボードを広げてポンプを取り出します。

    redpaddleのTITANポンプは、太いポンプと細いポンプの二本がついています。

    ポンプの本体とホースをつなぎます。

    しっかり締めておきます。ポンピングを初めた時に「シューシュー」という音が大きいときには、このつなぎの部分の締め方がゆるかったり、うまくネジ山があってなかったりすることもあるので、そんなときは一度外して確認してみます。

    ※空気圧計が2個付いているのは、元の空気圧計がうまく動作しなかったため、別のポンプのものを間に挟んでいるためです。通常は1つでOKです。念のため、補足です。

    次に、ホースとボード側をつなぎます。

    バルブのキャップを外します。

    次の二枚の写真、ややわかりづらいですが「バルブのストッパーが下がっている状態」と「バルブのストッパーが上がっている状態」の2つの写真です。

    ホースをつなぐ前に、バルブのストッパーを上げて「空気がもれない状態」にしてから、接続します。これをやっておかないと「やっと、入れ終わったー!」と思ってホースを抜いた時に「シュワワワーー!!」と空気が抜けることになるので、気をつけましょう。まあ、みなさん一回はやることなので、一度経験しておくのもよいかと思います。僕も最初にやりました。

    こちらの写真は、ストッパーが下がっていて、空気の出入りがある状態。

    こちらの写真は、ストッパーが上がっていて、空気の出入りがない状態。

    バルブのストッパーの上げ下げは、軽く押しながら、右でも左でも良いので、少し回してあげると、バネで持ち上がってきます。

    バルブのストッパーが上がっていることを確認したら、ホースをつなぎます。

    ボード側には、棒上のものが二箇所にあります。ホース側には、溝があります。この溝を棒状の部分にあわせて、右に押し回しながら固定します。

    この状態、バルブのストッパー部分は、ホースに押されてさきほどの持ち上げた状態から、空気の出入りのできる押し下げられた状態になっています。ので、押されている状態で、ポンプから空気を送ることで、膨らますことができます。

    逆に外すときは、持ち上がってくれないと、空気が抜けてしまいます。なので、最初に持ち上がった状態でホースを閉めないと、ホースを抜いた時に、ストッパーが持ち上がってくれずに、せっかくの空気が抜けてしまいます。そんな仕組みです。

    ポンプの確認

    ポンプ、ホース、ボードがつながりました。空気を入れていく前に、ポンプの状態を確認しておきます。

    これは、redpaddleのTITANポンプに限ったことですが、ポンプのハンドルのあたりにある穴が、次の写真のように赤い蓋で閉じている状態でスタートします。

    これは、閉じておくと、二本あるポンプのうちの太い方のポンプから空気が送られます。最初のうちの空気圧が低いうちは、ひと押しで大量の空気を送ることで、素早く膨らましていきます。ある程度膨らんでくると、空気圧が高くなり、太いポンプだと押すのが重くなり、空気が送りづらくなります。その時は、下の写真のように赤い蓋を外して、上のホルダーにつけておきます。この状態になると、細い方のポンプから空気が送られます。空気圧が高くなってきても、軽い力で押しやすくなり、膨らましやすくなります。

    ポンプのストッパーの位置を確認して、最初は太いポンプを使って膨らましていきます。そのときに、ボードの上に、バテンとフィンをおいておくと、付け忘れないのでよいです

     

    膨らまします Part1

    では、準備ができたので空気をいれて膨らましていきます。

    ポンピングは、好きなようにしてよいと思いますが、筋トレかねて、次のような3段階で、入れています。

    1.腕の曲げ伸ばし&腰から上半身を倒す

    腕の筋肉も使いながら、ポンプのストロークを長く押す。一回でたくさん空気を送れるので速い。ただスグに腕がつかれてきます…

    2.腕は伸ばしたままで、腰から上半身を倒す

    腕がつかれてきたら、腕は固定したまま、漕ぐ時のように腰から上を前に倒して、背筋使いながら、押す。だんだん、重くなってきて押せなくなります。

    3.腕も上半身も伸ばして固定したまま、体重かけて膝の曲げ伸ばし

    押せなくなってきたら、腕も上半身もまっすぐにのばして固定して、ポンプの真上に体重のせて、膝の曲げ伸ばしで押す。

    だいたい100回くらいのストロークで、全体に空気が入って、膨らんできます。バテンを入れる場合は、この状態でいったんポンピングをやめて、バテンを入れていきます。

    バテンを入れます

    redpaddleのインフレータブルボードは、ボードの強度をあげるため両サイドにバテンという細長い板状の棒を入れる仕組みがあります。

    このバテン、入れてしまえば、たわみも減って、とってもよいのですが、ボードに通すときに「固くて通せない」という声が多いです。力で入れてみたり、ゴムトンカチで叩いてみたりと色々やってきました。

    僕のボードは比較的通りやすかったのですが、1年やってみて、最近もっと簡単に通しやすくする方法にやっと気づきました。入れるときに、バテンに水をかけてあげると、ずいぶんと通りやすくなります。入れるのが大変だから、と使ってなかった方は、試してみるとよいかと思います。

    ※追記20180910:水をかけてもダメなものはダメでした。要因は別にあったようです。→「固くて入らないバテンの謎

    この横の切れ目(スリット)に通してい行きます。

    力の入れ方も、バテンを押すよりも、ついている紐を引っ張って、手前に引く方が、力が入れやすいです。スリットのある側に回って、引っ張る感じですね。

    無事収まりました。結構飛び出ているのは、紐が切れて短くなってしまったので、マジックテープで止める位置にあわせるために、飛び出し気味なんです。通常は、もう少ししっかり収めてしまってOKです。

    膨らまします Part2

    バテンも入れたので、あとは目指す空気圧まで、膨らますだけです。僕の場合は、全体が膨らんだ状態でバテンを入れたら、細いポンプに切り替えています。

    時間を計ってみたり、数を数えてみたりしてみますと、今回のボードでトータル600回くらいポンピングすると、15psi(ポンド・スクエア・インチ)位になります。時間にすると10分くらいです。12psiくらいで良ければ、400回くらいです。

    このひたすらのポンピング作業を楽しくするために「歌を歌いながら入れているよ」というアイデアを聞いて、「おお、それはいいな」と思ったのですが、なかなかポンピングのリズムに合う曲が見つからなかったのです。が、最近いいのを見つけました。TRICERATOPSの「Fever」がいい感じの8ビートで、ややゆっくり目ですが安定して入れ続けられます。ちょうど1回リピートすると600回分くらいなので、お好きな方は試してみてもいいかもしれません。

    今回は、15psi。写真のメモリの赤い方です。redのボードは、17psiから20pisくらいいれてよい、と書かれているので、レースや波のある海のときは、17psiくらいまで入れることが多いです。

    ポンプを抜きます

    目指す空気圧になったので、あとはポンプを外すだけです。でも、ここが一番緊張感のある場面になります。

    ホースを抜いた瞬間に、せっかく入れた空気たちが、轟音とともに、抜けていってしまうことがあるからです。最初に書いた、バルブのストッパーをあげておけば、めったにおこらないのですが、いまだに緊張の瞬間です。ストッパーがすぐに上がってくれるよう、一気にひねり抜くのが良さそう、ですので、気合入れて、一気にひねって抜きます。

    「プシュッ!」といって、無事ストッパーが上がってくれると「ホッ」とします。

    もし、シュワーーッと抜けた時も、焦らずに、ボードのバルブのストッパーを指でひねり回して、漏れがとまるようにバネを上にあげてあげます。かなりの音と空気が出てくるので、ややビビりますが、全部抜けるよりも良いので、がんばって止めます。

    最後にバルブのキャップを付けておきます。これも付け忘れたことがあります。まあ抜けはしないのですが、水がかかったり、抜けてしまう可能性もふえてきそうですので、忘れずに締めておきましょう。

    おつかれさまでした!インフレータブルSUPボード、準備完了です。

    あとは、フィンをつけて出艇できますね。

    バッグにしまいます。

    漕ぐのに使わないものは、バッグにしまいます。ホースもポンプから外します。

    パドルカバーやボードを止める紐なども、入れてしまいます。

    ジッパーをしめて、片付けも完了。これを丸めて、ボードに乗せてしまえば、ワンウェイツーリングもいけちゃいますね。

    これで準備完了です。

    あとは、タップリ漕ぎに行きます。インフレータブルとは言えども、最近のものはバテンなど、ボードの硬さを改善するための工夫がなされているものが多いです。グイグイ漕いでも大丈夫です。

    春になり、暖かい日が増えてきました。桜のつぼみも、去年よりもずいぶんはやくほころんできています。

    持ち運びもできて、ハードボードにも匹敵する強度になってきているインフレータブルSUP。車がなくても、各地に連れて行って、漕げるというインフレターブルのメリットを存分に活かして漕ぎに出たいです。

    ありがとうございます。

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