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  • 最新!INTERSTYLE2019で見る、ツーリング&レース向け「SUPボードブランド」

    2019.2.16カテゴリー: 装備とギア更新情報

    2019年2月13日から15日の三日間、パシフィコ横浜にて開催されたボードカルチャー&ファッションのビジネス展示会「INTESTYLE(インタースタイル) 2019」に行ってきました。

    2日目の午後に行ったのですが、受付は賑わってました。

    SUPエリアの辺りです。

    昨年は、各ブランドの違いもわからなかったので、それぞれの特徴を聞きながらまとめてみました。

    今年は、各ブランドの「新しいとこは?」あたりを中心に聞いてみました。

    個人としては、インフレータブルのレースボードを選ぶときに「長さ、幅のサイズの組み合わせを、どうしようか?」というのが、なかなか決まらないので、そのあたりのアドバイスをもらいながら、ツーリング&レースのボードを中心に見て回ってきました。

    以下のボードブランド毎に、ご紹介です。




    STARBOARD

    今年も一番大きく展示していたスターボード。

    ALLSTAR Airlineは、最近よく見かけるようになりました。「インフレータブルも売れてますよねー」と聞いたところ「ここのところ、ハードボードよりインフレータブルの方が、売れてますね」と。人気あるようです。

    そこでインフレターブルのレースボードAIRLINEを中心に伺ってみました。

    毎年なんらかの改善を実施

    スターボードの特徴としては「毎年なんらかの改善を実施している」という点があげられます。いくつか紹介してみます。

    2019モデルでの大きな特徴は、「WELDING TECHNOLOGY」と呼んでいる融着による成形技術。従来は接着剤を使っていたところを、融着で結合する方法に変えたことです。

    これは、今まではred paddleさんが融着技術で頑丈な割に軽い、ということを実現していたのですが、同様の技術を導入してきたようですね。

    スターボードさんのインフレータブル、と聞くと、速そうだけど、丈夫さがちょっと心配、という印象もあったのですが、そのあたり改善されてきている印象でした。

    2019で追加されたのが、サイドのでっぱり。インフレータブルでは、ハードボードのような、ダグアウトスタイルや傾斜をつけたりできないので、両サイドにパーツを追加することで実現。荒れた水面で斜めになったときに踏ん張れるなどのメリットがあるようです。

    ※スターボードホームページより

    他は、以前からあるようですが、2気室による安全性。もしも、ボード破れたりした場合も、最低限の浮力を確保するための仕組みです。入れる空気圧は10psiなので、ポンプで入れるにもすぐに入りそうです。海上を一人で漕ぐには、安全対策の一つとして安心感はありますね。

    強度アップのためのAirlineテクノロジーのケーブル。これ一本で、かなり違う、ということで人気が出始めたきっかけの技術ではないでしょうか。

    「長さの調整はなんだろうか?」と思っていたのですが、状況にあわせてロッカーの調整になるようです。ダウンウィンドのときは、波に押されるとボード先端が刺さりそうになってくるので、ロッカーきつめにして刺さらずにグライドしやすくする。平水面では平らな方が良いので、引っ張って平らにする。というような使い分けのようでした。

    なるほどー「ロッカー」って言葉は知っていたのですが、正直どういう使い分けなのか知らなかったので、理解できました。ボードがそっている状態を、ワイヤーで引っ張っているとのことでしたので、先端よりにかけることでロッカーがきつくなり、手前にかけることでテンションが強くなり、平らになる、ということでした。

    各機能については、商品ページの動画を見ると、より詳しく載っていました。https://sup.star-board.com/ja/inflatable-airline/

    技術とモデル別グレード

    こられの技術ですが、インフレータブルのモデルに大きく3グレード用意されていて、「ZenLite(ゼンライト)」「Zen(ゼン)」「Deluxe(デラックス)」と種類によって使われている技術と価格が変わってくるようです。価格帯としては、98,000円~195,000円あたりが定価になっていました。

    サイズ選びについて

    「ツーリング&レースでの使用を想定するとどのサイズがよいのか?」という点についての考え方のヒントをもらいました。

    レースで結果を出す、ということを大事にするのであれば、26インチ以下。コンディションによっては落水のリスクはあるが、レースにおいてはレスキュー体制もあり安全が確保されている。そうであれば、漕いでいるときのスピード優先で幅26インチか24インチ。

    「幅の違いでスピードってそんなに違うものなんですか?」の問いには「2インチの違いは大きい」とのことでした。

    一方で、海でのツーリング、さらにはひとりで漕ぐような状況だと、もしコンディション荒れてきて落水ばかりしていたらかなり体力消耗して、陸に帰れなくなる、というリスクも出てくる。そのことを考えると、今の自分が安心して乗れるサイズ。僕の場合であれば、今なら28インチ。

    装備面では、GoProなどをつけるマウントはレース艇にもあり。28になると最初からバンジーコードもついていて、荷物のせたツーリングが多い使い方だと、後付けしなくてもよいので助かります。

    長さについては、海外においては14フィートが主流になっていることからも、ボード幅の選択肢が12.6だと27インチしかなくなっている。日本でも去年から14フィート枠のレースも増えてきたので、選択肢としては14フィートになってきそうです。

    う~~ん、去年から決めきらずいろいろな種類のボードに乗ってきた感触や遊び方を合わせると、どっちかといえば、海でのひとり漕ぎが優先なので、14x28のインフレータブル、が今の僕にはあっていそうです。

    スターボードさんで、たくさん話しを聞かせてもらってしまい、長くなりました。これで終わっても良さそうですが、まとめとして引き続き、他ブランドさんもいってみます。

    Infinity

    続いていインフィニティさん。

    新しいものとしては、カイ・レニーのレプリカモデルとしてのこちら、手前にある黄色と黒のボードです。持たせてもらったのですが、軽いです。

    「軽いほうがよいのだろうか?」と聞いてみたら、”スカッ”と抜けてしまうようなパドリングのミスがないレベルだと、減速もなく早い。漕ぎ出しとかも早い。漕いだ分だけ進みやすい。

    逆に、重さがあると、漕ぎ出しで時間かかっても動き始めると止まりにくい、という違いがあるようでした。

    もう一つ展示はなかったのですが、レース用のインフレターブル、2019は用意されるようです。インフィニティには、レース用のインフレータブルは、なかった(?)かと思うのですが、カタログベースで「BLACKFISH AIR」として、12.6と14フィートでラインナップされています。

    スターボードと同様に14フィート重視のようで、幅の用意としては、12.6は28のみ。14フィートが、28,26、24となるようです。価格は、168,000円、188,000円。

    レース用のインフレータブルですと、redpaddleかスターボードの選択肢だったのが、infinityも加わって、好きな人には嬉しいですね。あと今年は展示はありませんでしたが、NAISHも同様にレースモデルのMARIKOインフレータブルを用意しているようです。

    404

    404は、昨年も話を聞きにいったのですが、そのときのライダーの方が覚えていてくれて「ブログ見ましたよ!」といってくれて嬉しかったです。

    インタースタイルの展示ブースでは、営業の人もいますが、ライダーの人もいるんですよね。実際に乗っている人からの話しも興味深いです。

    今年は、デッキがダグアウトタイプの掘れている形に変更。なにが変わったのか聞いてみました。

    掘れることで、重心の位置が水面に近くなるので安定してくる。実際にのってみた感じでも「前とか横とかからの、チャッピーな小さな波があるときや、横からの風でも、以前より漕ぎやすくなった」とのことでした。

    ボードサイズについては、28インチのハードボードのれているなら「LTDの24とか25で行けるんじゃないかなー、24でいけますね」と。幅については、単純に数値だけでなく、ボードの特性にも寄ってくるので、そのあたりふまえて決めてみる、ということなんでしょうね。

    あとから思ったのですが、ライダーの方、どこかで見たことある気がするなー、そういえばKさんから、葉山から静岡に行って、404のライダーになった若手の人の話しを聞いたことあったなー、と思って調べてみたら、こちらの方でした。

    https://www.facebook.com/Miyak0shi/posts/548394505640860

    今年もありがとうございました!Newボードでの活躍楽しみにしております。

    KAZUMA&LIARD

    このブランドは、雑誌とかで見たことはあるのですが、どんな人が使っているのか知らなかったので、教えてもらいました。

    どちらも元々サーフィンのサーフボードブランドで、SUPサーフィンの人に選ばれるようでした。

    LIARDは、伝説のサーファー、と言われているレイアード・ハミルトンから。

    KAZUMAは、ロゴが木のマークなので日本のブランドなのかな?と思っていたら、ハワイで日系の人が立ち上げたブランドとのことでした。

    まだまだ知らないことがたくさんです。

    MISTRAL

    ミストラルさん、インフレータブルのレースボードは大きな変化はないようでした。

    4気室のインフレータブルボードやインフレータブルの技術を使ったフォールディングカヤック(組み立て式のカヤック)の展示などがありました。

    今年は、ドーンと展示してあったのが「SUPフィッシングフル装備」にカスタマイズされたミストラル。なんでかなー、と思いながら聞いてみたら、説明の方がSUPフィッシィングのスクールもやっている方でした。

    僕も、初めの頃はSUPフィッシング興味あったのですが、漕げるようになることが先で実際にやってみる機会はなかったものの、手軽にできるのかなー、という興味はいまだにあるので、聞いてみました。

    先程のカスタマイズのボードは全部やったらどうなるか、くらいのフル装備のスタイル例、とのこと。身軽に行くなら、クーラーボックスに竿ホルダーついてるものもあるので、1つ載せていくくらいでも十分とのことでした。

    そうはいっても、各装備が気になったので、個別に聞いてみると。。

    こちらはソフトアンカー。これは、いつか使ってみたいと気にはなっていたものです。実際に使ってみると、風があるときでも1/10くらいにスピードは落とせるほどの効き目があるそうです。ビニール袋に穴開けたり、amazonとかでも売っているようなのでも使えると思うよ、とのことでした。ツーリングのときでも、海上で休むときやちょっとシュノーケリングしてみよう、というときに便利そうでした。

    横についている赤い紐は、海上でアンカーをつけるとき、最後部に移動してつけるのはバランスを考えると難しい。そこで、カヤックで使われている仕組みを使って、真ん中でつけたアンカーを紐で動かして、後部に移動させる仕組みとのことでした。

    アンカーは、バランス的に後ろからつるした方が、やはり使いやすいそうです。潮でゆるく流されながら、真下にルアー落として釣っていくと、ちょうどよいそうです。

    こちらのクーラーボックスについているまーるいものは「コンパクトな魚群探知機」でした。水中に落として使います。

    モニタはスマホのアプリで見ることができます。地形も見えるし、魚群があると通知がある。実際に釣れた場所がログにも残る、とコンパクトながらも実用性のあるもののようです。ポータブル魚群探知機「DEEPER」というものでした。

    せっかくなので、SUPフィッシングスクールのことも聞いてみたところ、SUPができる人であれば、1kmくらい移動してすぐに釣りに入れるので、3時間フルに釣りレクチャーに使えるとのこと。SUPも釣りも初めてだと前半SUPレクチャーに時間かかって、釣りが半分となるので、SUP漕いでいる人は3時間の釣り体験、興味あればいいかもしれません。

    シーズンとしては、春と秋。9月10月がベストとのこと。春は4月頃から。一回試してみたい気もしているので、春になったらマイボードもって行ってみようかな。

    SUPフィッシングの話になってしまいましたが、面白い話を聞かせていただきました。ありがとうございました。

    Red Paddle Co

    今年の目玉は、やはりこちらのCOMPACTでした。

    主な用途として、入門用、ファミリー用で、しっかりとしたボードを使ってもらいたい、という位置づけのようでした。

    展示されていた膨らましたボードを持ってみたら、ずいぶん軽かったです。仕様で10kg程だったので、重さは変わらないのかなと思っていたのですが、予想外に軽く感じました。今のSPORTSがかなり重いということかもしれない。。今度測ってみます。

    レースボードはELITEの12.6フィートと14フィートで、特に変化はなし。

    白ベースのデザインで好きなんですけどね。丈夫そうだし、逆に重さがあることで安定している気もして。

    ただ、バテンやFCSの棒が必要になるので、ワンウェイやるときなどに、毎回の持ち運びと準備片付けの一手間が気になったりはしているんですよね。

    波のある中で乗ってみたいと思い、試乗会の予定とかありますか?と、聞いたところ「個別だったら、ショップや代理店さん経由で相談してもらえたら。あと決まっているのは、4月の中旬に江ノ島のトランプのレース会場で予定。」とのことでした。少し先ですが4月の江ノ島レース行けたら、試してみたいです。

    SIC

    SIC(エスアイシー)のRS(Rocket Ship)シリーズのハードボードは、バランスよくてとても人気が出てきている、という話しを昨年あたり耳にしました。今年もメインで展示されています。

    その人気もあってか、今年は、RSシリーズのシェイプを元にしたインフレータブルAIR-GLIDE RS SERIESが新発売。展示もされていました。写真の白と赤のやつですね。

    配色とかデザインがスッキリしていていい感じでした。

    やはり14フィートが主流で、幅は、28インチと26インチがラインナップ。特にボードを強化するための装備はないようでしたが、乗ってみたライダーの方の話だと「26だと多少のたわみはあるが気になる程ではない。28はもっと硬いので大丈夫だよ。」とのことでした。

    こちらの動画をみても、以前からインフレータブルは販売していたようですし、漕いでいる感じを見てもしっかりしてそうでした。

     

    コンポジットタイプのRSシリーズには、ボード底にStep Channel Bottomという、段差状になる形でラインが入っている。これによって水の流れを調整し、直進性を上げている。

    インフレータブルでは、形を変えられないので同様の効果を目指して写真のようなライン状のモノをくっつけている。これも効き目あるようでした。

    サイズの選び方

    こちらでも幅の選び方の話し聞いてみたのですが、「ハードボードは基本は、サイドが直角に近く立ち上がっているので、ボード幅に近い接水面になる。一方で、インフレータブルはサイドがどうしても丸くなる。その分、水との接水面は実際には、ボード幅よりも狭くなってくる。そのことから見ても同じボード幅ではインフレータブルの方が不安定にはなる」という話しがありました。うーん、やっぱり今選ぶとしたら14×28かなー、とだいぶ考えやすくはなってきました。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。2019のインタースタイルに展示していたSUPブランドからツーリング&レースを中心にしたボードの情報をまとめてみました。

    各SUPブランドの説明を聞いたときの視点としては「海ツーリング中心で、レースも使いたい」「12.6×30にのっていて、26だと海ではのれない。。」「できればインフレータブルで」という、僕自身の現状でのボード選びの視点を中心に教えてもらった内容です。

    そういう前提においての、2019年は「インフレータブルSUPの14フィートレースボード」のラインアップが、各ブランドとも新しく充実してきている、という傾向がありそうです。

    ユーザとしては、選択肢が増えてきて、嬉しいですよね。一方で、どのブランドのどのサイズにしたらよいのか?迷ってしまうかもしれませんが、「好み」と「大事にしたい使い途」あたりから相談したり判断すると、決まってきそうです。

    今年も、いろいろと教えていただくことが多く、各ブランドの出店者のみなさま、ありがとうございました。

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